遺体安置ホテルとは
遺体安置ホテルの役割
遺体安置ホテルとは、亡くなってから葬儀を執り行うまでの期間に遺体を一時的に安置しておくための施設です。基本的な役割は遺体安置所と変わりはありませんが、遺体安置所の多くは葬儀場に併設されていることが多く、葬儀場を利用しないで葬儀を済ませたいというケースや、宗教上の理由から一般的な葬儀場を利用できないといったケースでの利用に適しています。このことから、遺体安置ホテルには一般的な遺体安置所を利用できない人の受け皿としての役割もあるといえます。
遺体安置ホテル増加の背景
遺体安置ホテルが多くなっている理由としては高齢化が大きく関係しており、葬儀場や火葬場の慢性的な不足により、多くの人が死後、すぐに葬儀を済ませることができず、一時的な遺体の安置場所を必要としていることが挙げられます。特に都心部ではこのことが顕著となりつつあり、葬儀場の遺体安置所も常に一杯の状態になっていることが珍しくなく、このことから、葬儀場とは関係のない会社が運営する遺体安置ホテルへの需要が高まっていることもその増加に大きく起因しているといえます。
利用するメリット
遺体安置ホテルには一時的に遺体を預けることができるという点以外にもメリットがあります。例えば、温度や湿度が最適な状態に調整された環境で遺体を管理することで、遺体に傷みが生じていないきれいな状態で葬儀を迎えられるという点はそのひとつとして挙げられます。また、遺体安置ホテルを利用することで葬儀までに1週間程度の時間的余裕ができ、故人との最後の時間の過ごし方について熟考することができるという点も、そのメリットとして挙げられます。